ピックルボールの魅力

ピックルボールの消費カロリーは?テニス・ウォーキングと比較した研究データ解説【2026年版】

ピックルボール1時間の消費カロリーは、体重60kgで約250〜280kcalが目安。研究データをもとにウォーキング・テニスなどと比較し、体重別の目安やダイエットに活かすコツも解説します。

編集部編集部PICKLEBALL LIFE 編集部公開 2026.10.03更新 2026.10.04読了 約 8 分
この記事はこんな人向け
  • ピックルボールのダイエット・健康効果を知りたい人。テニスやウォーキングと比べて運動量を確認したい人。

ピックルボールで1時間に何カロリー消費できる?

先に結論をお伝えします。研究で実測されたレクリエーションとしてのピックルボールの消費カロリーは、体重60kgの人で1時間あたり約250〜280kcalが目安です。これは早歩き(ブリスクウォーキング)とほぼ同じくらいの運動量です。

「思ったより少ない」と感じた方もいるかもしれません。それでもピックルボールがダイエットや健康維持に向いているといえる理由は、「楽しいので続けやすい」「自分のペースで歩くより消費カロリーが多いという研究がある」「プレーの強度は自分で調整できる」の3点です。この記事では、査読付き研究のデータをもとに、数字の正しい読み方と活かし方をお伝えします。

本記事の数値は主に、Smith et al.(2018年, International Journal of Research in Exercise Physiology/米国運動協議会〈ACE〉の助成研究)、Denning et al.(2022年, Science & Sports)、Compendium of Physical Activities(2011年版)をもとにしています。

研究で実測されたピックルボールの運動強度

消費カロリーの計算には「MET(メッツ)」という運動強度の指標が使われます。安静にしている状態を1METとして、その何倍のエネルギーを使うかを表したものです。

項目

結果(平均)

対象者

米国の40〜85歳の男女15名(平均65.2歳・平均体重76.3kg)

プレー内容

15分の試合×4(計60分)

運動強度

約4.1METs(個人差:1.5〜7.7METs)

平均心拍数

約109拍/分

消費カロリー

60分で約354kcal

出典:Smith et al.(2018)"The Acute and Chronic Physiological Responses to Pickleball in Middle-Aged and Older Adults" International Journal of Research in Exercise Physiology 13(2): 21-32

⚠️ 数字の読み方の注意:「1時間で約350kcal」という数字がよく紹介されますが、これは平均体重76.3kgの米国の中高年者のデータです。体重が軽い人ほど消費カロリーは少なくなるため、そのまま当てはめることはできません。また、同じ研究の中でも強度には1.5〜7.7METsと大きな個人差がありました。インターネット上では「1時間600kcal以上」といった数字も見かけますが、根拠となる研究が示されていないものが多いため、本記事では採用していません。

体重別 消費カロリーの目安(レクリエーション・1時間)

計算式(簡易式):MET × 体重(kg)× 時間(h)= 消費カロリー(kcal)

体重

消費カロリーの目安(1時間)

50kg

約205〜230kcal

60kg

約245〜280kcal

70kg

約285〜325kcal

80kg

約330〜370kcal

※下限はMET 4.1による簡易計算、上限はSmith et al.(2018)の実測値(体重1kgあたり約4.6kcal/時)による換算です。年齢・体組成・プレーの強度によって実際の数値は変わります。日本では「1.05 × MET × 時間 × 体重」で計算する方法もあり、その場合は数%高くなります。

他のスポーツとの比較(体重60kg・1時間)

運動

MET値

消費カロリーの目安

ピックルボール(レクリエーション)

4.1

約246kcal

ウォーキング(普通の速さ)

3.5

約210kcal

ウォーキング(早歩き・時速約6.5km)

4.3

約258kcal

ゴルフ(クラブを持って歩く)

4.3

約258kcal

バドミントン(レクリエーション)

5.5

約330kcal

テニス(ダブルス)

6.0

約360kcal

ジョギング

7.0

約420kcal

テニス(シングルス)

8.0

約480kcal

MET値の出典:ピックルボールはSmith et al.(2018)の実測値(中高年者)、その他はCompendium of Physical Activities(2011年版)。測定方法や対象者が異なるため、あくまで目安としての比較です。

ポイント:レクリエーションとしてのピックルボールは、早歩きと同じくらいの「中強度」の運動です。また、30分間のダブルスと自分のペースでのウォーキングを比べた研究(Denning et al. 2022)では、ピックルボールのほうが消費カロリーが約36%多く、平均心拍数も約14%高いという結果が出ています。さらに、楽しさ(エンジョイメント)の評価はウォーキングを大きく上回りました。

シングルスとダブルスで運動量はどう違う?

カナダの研究(平均62歳のレクリエーションプレーヤー53名)では、1時間あたりの歩数がシングルス約3,322歩、ダブルス約2,791歩で、シングルスのほうが約19%多く動いていました。この研究では、シングルス・ダブルスともに「中強度〜高強度」の運動にあたり、身体活動の推奨量を満たすのに役立つと結論づけられています。

運動量を増やしたい場合は、慣れてきたらシングルスに挑戦するのも一つの方法です。ただし、シングルスはコートを1人でカバーするため負担も大きくなります。初心者の方や体力に不安がある方は、まずダブルスで基本の動きを身につけましょう。

ピックルボールのダイエット効果を高める3つのコツ

①週2〜3回、無理のない範囲で続ける

Smith et al.(2018)の研究では、「1回60分・週3回」のプレーを6週間続けた結果、血圧・LDL(悪玉)コレステロール・HDL(善玉)コレステロール・最大酸素摂取量(持久力の指標)に改善が見られました。一方で、6週間では体重や体脂肪率に有意な変化はありませんでした。体重を減らすには、長期的な継続と食事の見直しを組み合わせることが大切です。

②ラリー練習だけでなく試合形式も取り入れる

試合ではダッシュやストップ、方向転換が増えるため、運動の強度が上がりやすくなります。サークルや体験会でゲーム形式に参加してみましょう。ただし、張り切りすぎは転倒やけがのもとです。体力に合わせて休憩をはさんでください。

③「楽しいから続く」を味方にする

1回あたりの消費カロリーがジョギングより少なくても、楽しく続けられれば、長い目で見た運動量は積み上がっていきます。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人は歩行と同じかそれ以上の強度の身体活動を1日60分以上(高齢者は1日40分以上)行うことが推奨されています。ピックルボールは、この目標に近づくための選択肢の一つになります。

よくある質問(FAQ)

Q:1時間で何kcal消費できますか?

A:レクリエーションとしてプレーした場合、体重60kgで約250〜280kcalが目安です。プレーの強度や体重によって大きく変わります。スマートウォッチなどの表示は機種や装着状態によって誤差が出ることがあるため、目安として活用してください。

Q:ウォーキングとピックルボール、どちらがダイエット向きですか?

A:1時間あたりの消費カロリーは早歩きとほぼ同じです。自分のペースで歩く場合と比べると、ピックルボールのほうが消費カロリーが多く、楽しさの評価も高いという研究結果があります。「続けられるほうを選ぶ」のがいちばんの近道です。

Q:ピックルボールだけで痩せられますか?

A:6週間の研究では、持久力や血圧・コレステロールの改善は見られましたが、体重・体脂肪率の有意な変化はありませんでした。体重を減らすことが目的なら、食事の見直しと組み合わせることをおすすめします。

まとめ:ピックルボールは「続けやすい中強度の運動」

1時間あたりの消費カロリーは早歩きと同じくらい。数字だけを見ると派手ではありませんが、楽しいから続けやすく、仲間と一緒に体を動かせることが、ピックルボールならではの強みです。持病のある方や久しぶりに運動を始める方は、事前にかかりつけ医に相談してから始めましょう。

まずは体験してみましょう。近くのコートはこちらから探せます。シニアの方はシニア向けガイド、健康効果の詳細は健康効果の記事もあわせてご覧ください。

出典:Smith LE, et al.(2018)"The Acute and Chronic Physiological Responses to Pickleball in Middle-Aged and Older Adults" International Journal of Research in Exercise Physiology 13(2): 21-32 / Denning WM, et al.(2022)"Physical activity differences between walking and playing pickleball doubles" Science & Sports 37(5-6) / Webber SC, et al.(2022)"Physical Activity Intensity of Singles and Doubles Pickleball in Older Adults" Journal of Aging and Physical Activity / Ainsworth BE, et al.(2011)Compendium of Physical Activities / 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な助言ではありません。消費カロリーは体重・年齢・代謝・運動強度により個人差があります。

まずは、1回やってみよう。

ピックルボールは、読むよりも一度ラリーしてみると楽しさがわかるスポーツです。
はじめての方は、ルール・服装・持ち物をチェックしてから、体験できる場所を探してみましょう。

この記事をシェア
AUTHOR|この記事を書いた人
編集部
PICKLEBALL LIFE 編集部

編集部

PICKLEBALL LIFE編集部。ピックルボールの魅力を届けるため、全国の施設・コミュニティ・プレーヤーを取材しています。ニュース速報、施設レビュー、イベントレポートを中心にお届け。